カポジ水痘様発疹症の症状に早く気付くべき

カポジ水痘様発疹症の症状に早く気付くべき

カポジ水痘様発疹症(カポジすいとうようほっしんしょう)の症状は、突発的な発熱と倦怠感といった全身症状に始まり、痒みやピリピリとした痛みを伴う水疱が顔や首を中心として種をばらまくように全身へと広い範囲で拡大します。発熱は38度以上の高熱になることもあり、リンパ節に腫れが生じることもあります。

医師と看護師さん

カポジ水痘様発疹症は重症化すると入院加療が必要になります。非常に稀ではありますが、脳炎や肺炎を併発して死に至ることがありますので、決して軽視すべき疾患ではありません。重症化しないように早く治療を開始することがなにより大切で、基本的には皮膚科を受診します。

カポジ水痘様発疹症を発症しやすい年齢層としては、初感染である小児に多く見受けられます。カポジ水痘様発疹症の罹患率は20代から30代でピークを迎えますが、原因になる単純ヘルペスウイルスの抗体を保有しているケースと、この年齢層でも初めての感染の場合があります。

カポジ水痘様発疹症を起こりやすくしてしまう基礎疾患として、脂漏性皮膚炎、火傷、魚鱗癬、さらには誰にでも起こりえる日焼けなどがあります。ただし、カポジ水痘様発疹症を罹患してしまう割合は、アトピー性皮膚炎患者が非常に高く、アトピー性皮膚の治療で常態的に使用されるステロイドを塗布したことにより悪化してしまうことも多々あります。

カポジ水痘様発疹症の治療は外用薬ではなく、抗ウイルス薬のアシクロビル(ゾビラックス)を始めとした内服薬を使用します。先に書いたようにアトピー性皮膚炎と併発するケースが多いため、アトピー性皮膚炎とちがう症状に早く気付かなくてはなりません。


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